Netflixで映画を観よう!【オススメ映画30選】
目次
初めに
いつもありがとうございます、レクです。
今回はいつもの考察ブログではなくですね
こんなご時世だからこそ自宅で映画を観よう!
がテーマです(笑)
普段はゆっくり自宅で映画鑑賞なんてできない人も多いのではないでしょうか?
コロナウイルスの影響で学校が臨時休校。
仕事に影響が出ている方もおられます。
そして外出自粛と、自宅に籠もる時間が増えた今だからこそ、観ようよ映画!ということでこの記事を書かせていただきました。
とはいえ、僕はNetflixの他にAmazonプライム、auユーザーなのでビデオパスを契約しております。
数多くあるサブスクの中からNetflixを選んだ理由はNetflixオリジナル作品にあります。
また、Netflixオリジナル作品以外でも、レンタルにすらないNetflixでしか配信されていないような映画も多数あります。
Amazonプライム等そこでしか観られない作品がありますが、今回はあえてNetflixに絞っております。
観られる環境にない方が居られることは承知の上で、限定的なターゲットに向けた記事となっておりますのでご了承いただければと。
Netflixオススメ映画4選
さて、早速本題に入らせていただきますが
この記事では、わたくし個人が選ぶ面白いと感じたNetflix配信映画をランキング形式ではなく順不同で幾つかご紹介させていただきます。
勿論、僕が鑑賞した上での判断なので、合う合わないはあるかと思いますが、たとえつまらなかったとしても「へー、レクはこんな映画が好きなのか。」くらいに思っていただければ幸いです。
また、僕が挙げたNetflix配信映画以外にも「面白い映画がまだまだあるだろ!」といった意見もございますでしょうが、個人的にこれを推していきたいという理由もありますので、その辺りもよろしくお願いいたします。
その際は僕にコメントなりいただければ未鑑賞作であれば数日中に鑑賞いたします。
では、まずはド定番というか絶対に外せない劇場公開4作品から。
「ROMA/ローマ」
『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン監督。
政治的混乱に揺れる1970年代メキシコを舞台に、とある中産階級の家庭に訪れる激動の1年を家政婦の視点から描く。
「ROMA/ローマ」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年3月13日
流体的な水が表す"浄化"と波動性を持つ光が表す"透過"。
それらを装飾する何気ない日常の雑音や人々の鼓騒。
映し出されるモノクロの世界は確かに色彩を感じ、感情を受け取る。
すべてが物語を構成する一因であり、ひとつの家族となるまでの軌跡の美しさと力強さを強調する。 pic.twitter.com/x2kPdQxZIu
劇場鑑賞したのですが、帰ってすぐにNetflixでもう一度観ちゃいました(笑)
まあ本音を言うならこれはもう映画館案件ですよ。
自宅で観るよりもスクリーンで観てこそという映画ではあります。
「マリッジ・ストーリー」
『ヤング・アダルト・ニューヨーク』ノア・バームバック監督。
スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーを主演に迎えて描いたNetflixオリジナル映画。
女優のニコールと夫で舞台演出家のチャーリーが結婚生活に葛藤を抱え、離婚に向かっていく姿を描く。
「マリッジ・ストーリー」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年12月9日
感情は意味のないものに意味を持たせ、その機微が人生そのものを露見させる。
寄り添うことだけが幸せではなく、生活を共にするからこそ相手を傷つけてしまうこともある。
相手を思う互いの良心的な言動が愛おしく、故にこの夫婦の距離感やすれ違いは見ていて辛い。 pic.twitter.com/Gy8nhrUcWN
めちゃくちゃ泣いた。
映画館ではなく自宅で観たのですが、家でよかったと本当に思ったくらいです(笑)
この手の映画は映画館ではなく自宅で観るからこそ輝ける映画ではないでしょうか。
「失くした体」
『アメリ』の脚本家としても知られるギョーム・ローランの小説『Happy Hand』原作。
パリのとある医療施設から、逃げ出した切断された手が持ち主である孤独な青年ナウフェルを捜して彷徨う。
「失くした体」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年1月8日
体を求めて街を彷徨う手首とその主の人生を描くフランスのアニメ映画。
作品への没入感、喪失という視点から幻肢痛のように見せる心の痛みや切なさ、そしてその穴を埋めてくれる愛の存在。
"手"が含意する"物質と記憶"、フランスの哲学者ベルクソンの二源泉に落とし込んだ傑作。 pic.twitter.com/6cD6OdyETQ
これはもうめちゃくちゃ面白かったですね。
切断された右手が主人公であるが故に見えてくるもの、そして触れることによって思い出す記憶や温もりが体温として甦る。
普遍的でありながら特殊で、斬新さはないものの新鮮で。
鑑賞済みの方は哲学的な視点から考察したネタバレブログも一読よろしくお願いします。
「ブレッドウィナー/生きのびるために」
タリバン政権下のアフガニスタンを舞台に、過酷な日常を生き抜こうとする少女とその家族の姿を描く。
Netflixの配信では『生きのびるために』のタイトルで配信されています。
「ブレッドウィナー/生きのびるために」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月5日
タリバン政権下のアフガンを舞台に女性であることを偽る少女を描く。
性別までも否定される抑圧的な社会の畏怖、それに抗い生きる"女性"の姿。
物語が紡ぐ物語の存在意義、劇中の寓話に込められた希望が言葉で伝えること、知ることの重要性を薫陶する。 pic.twitter.com/eIoOG9A9LP
アニメーションであるからこそ表現される描写、演出が素晴らしい。
特に映画館のスクリーンだからこそという映画でもないので、自宅で観ても大丈夫かと思います。
で、ですね。
これだけは言っておかなければならないと思うのですが…
申し訳ございません、わたくし「アイリッシュマン」をまだ観ておりません!
ジャンル別4選
さて、ここからは映画のジャンルごとに4作品ずつご紹介させていただきます。
まずはアクション映画から。
はい、僕の苦手とするジャンルの一つですね(知らん)。
「ホイールマン -逃亡者-」
犯罪者の逃亡を請け負うドライバーが受けた着信。
そこから事件に巻き込まれていく。
「ホイールマン-逃亡者-」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月28日
フランク・グリロのフランク・グリロによるフランク・グリロのための映画。
上映時間82分の殆どが車内での会話と心理劇という所謂ワンシチュエーションもののクライムサスペンス。
必要最小限に留め矮小した環境下が緊迫感や追い詰められる心理を実直に伝えてくる。 pic.twitter.com/tolYixd010
トム・ハーディ主演『オン・ザ・ハイウェイ』やライアン・ゴスリング主演『ドライヴ』のような雰囲気を味わいつつ、それでいてなんと言ってもフランク・グリロの演技ですよ。
終始車内の映像から映し出される物語の展開なので、それ故に派手さはないものの自宅で見る分には十分楽しめるのではないでしょうか?
「スペクトル」
未知なる脅威との死闘。
それに立ち向かうのは、ある技師と精鋭揃いの特殊部隊。
「スペクトル」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月30日
精鋭特殊部隊が未知なる敵に立ち向かう。
内臓が凍りつき皮膚が焼け爛れた不可解な死体、触れられると即死する不可視な亡霊。
近未来の荒廃した街並みに映えるガジェットのカッコ良さ、ギミックを活かした迫力ある映像。
ゲームを映画化したような世界観、Netflix侮り難し。 pic.twitter.com/XoB8f2X3Mb
近未来SFアクションの中でもとんでも設定ながらなかなか面白い映画でしたね。
何よりも見えない敵という存在がもう素晴らしいてじゃないですか(笑)
個人的にあまり詳しくないからかアガったのですが、ミリタリーアクションが好きな方の感想をお聞きしたい。
「6アンダーグラウンド」
自らの死を偽装した世界随一のスキルを持つ男が世界中から精鋭たちを集めてチームを結成、任務を遂行する。
「6アンダーグラウンド」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年4月6日
過去を消し、未来を変える。
表向き存在しないゴースト6人の精鋭が魅せるカーチェイス、銃撃戦、爆破。
約2時間もの間、持続するマイケル・ベイ感。
破壊力抜群のマイケル・ベイ感で走り切るノンストップなマイケル・ベイ感。
これが劇場未公開なんて信じられない。 pic.twitter.com/h7NRuXE5oQ
冒頭からヒシヒシと感じるマイケル・ベイ感。
マイケル・ベイのマイケル・ベイによるマイケル・ベイファンの為の映画でしょ、これ。
なぜこれが劇場公開されないのか、甚だ疑問だ。
アクション映画が苦手な自分の一つの理由が、アクションの途中で飽きてしまうこと。
しかし、マイケル・ベイはそのマイケル・ベイ感にも起伏を持たせて最後までマイケル・ベイ感を持続させる腕があるんですよ。
これはアクションが苦手な僕でもすげえって思うんです。
「シャドー・オブ・ナイト」
少女を見逃したために組織に命を狙われる羽目になった元殺し屋が壮絶な殺し合いに見を投じる。
「シャドー・オブ・ナイト」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月30日
殴る、蹴る、折る、轢く、撃つ、刺す、斬る、キル!
命を狙われた殺し屋と闇組織が壮絶な容赦ない暴力で語り合う。
血飛沫から人体破壊、臓物、死に様まで、ホラー映画監督ティモ・ジャヤントだからこそ演出できる血沸き肉踊るキレッキレのゴアアクションは圧巻。 pic.twitter.com/grFb9hDHJ8
『マカブル 永遠の血族』などホラー監督を務めたティモ・ジャヤント。
『V/H/S ネクストレベル』というオムニバス形式のホラー映画では『ザ・レイド』ギャレス・エヴァンスと名を連ね、その『ザ・レイド』で主演を務めたイコ・ウワイスを起用した『ヘッド・ ショット』よりも更にグロゴア描写に特化したアクション映画という最高オブ最高。
続いては僕が好きなジャンルのひとつ、SF映画です!
「アナイアレイション -全滅領域-」
『エクス・マキナ』監督・脚本アレックス・ガーランドが『ブラック・スワン』主演ナタリー・ポートマンを迎え、SFファンタジー作家ジェフ・バンダミアのベストセラー『サザーン・リーチ』を実写映画化したSFアクションスリラー。
もう紹介だけでワクワクするんですが。
「アナイアレイション -全滅領域-」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年4月16日
謎の領域、光のベールに包み込まれるように存在する廃墟と自然。
光は吸収、分散、反射、屈折、そして複屈折する。
即ち2つに分かれたヴィジョンは世界の終焉と世界の再建。
神のみぞ知る不可侵領域に足を踏み入れることは破滅か、将また進化を齎すのか。 pic.twitter.com/rmxOW61rqH
Blu-Rayが発売されたので、レンタルにもあると思いますが、Netflix映画も配信の枠をどんどん超えてほしいですね。
何を隠そう、僕のオールタイムベストに『エクス・マキナ』が入っています。
一見、何てことのないAIの恐怖を描いた映画なのですが、そこには神学的、哲学的に考察すると非常に計算され尽くした完璧に近いアレックス・ガーランドの知性が見えてくるんですよ。
そこと比較すると『アナイアレイション』は少々粗はありますが、神学的且つ哲学的なSFスリラーとしてはなかなか面白いと思います。
「ホンモノの気持ち」
アンドロイドが実用化された近未来を舞台に、ユアン・マクレガーとレア・セドゥーが共演したSFラブストーリー。
「ホンモノの気持ち」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年4月18日
人と機械の間に恋愛は成り立つのか?
自我を持つアンドロイドがプログラムされた記憶や感情。
それは人が持つ記憶や人の抱く感情と相違あるのか?
利便性の追求から量産へ、機械の個体差は失われていく。
ホンモノでありたいと願う理想がアイデンティティーを確立させる。 pic.twitter.com/DXSPYGHzhb
『ブレードランナー』や『アイ,ロボット』、『エクス・マキナ』のように自我を持つA.I.の自立ではなく、恋愛要素や世界観は『her』に近いが、精神描写やテーマ性は『A.I.』に近い。
この手の映画が好きな人には刺さるものがあると思います。
「アイ・アム・マザー」
文明崩壊後の地球を舞台に、アンドロイドの母親に育てられた少女の運命を描いたオーストリア制作のSFドラマ。
「アイ・アム・マザー」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年6月13日
人類が絶滅した近未来、ロボットの母に育てられた人間の娘。
隔離施設を聖母マリアによる処女懐胎、外界を創世記のアダムとイブ=人類の過ちとして描く。
天地創造は母なる大地での統制と淘汰、無原罪の御宿りによる新たなる人類の誕生を示す宗教的SFスリラーでした。 pic.twitter.com/xFuZFR9sDb
後半は少し失速気味でしたが、世界観はものすごく好みですね。
少々難しい点もあり、個人的な考えをフィルマークスにてネタバレありで纏めています。
もし、ご鑑賞いただけたなら一読よろしくお願いします。
「嵐の中で」
時空のズレにより25年前の少年を救ったことで、自分の娘が存在しない世界線へと移動してしまう。
「嵐の中で」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年4月7日
時空の歪みにより過去を改変し、世界線を移動してしまった女性が消えた自分の人生を取り戻すために奔走するSFドラマ。
予め決まっている人生はあるのか?
恋愛や親子の絆、人生には大切にしたいもの、そして選択肢が多すぎる。
緻密に練られた脚本と巧みな伏線回収、最高かよ。。。 pic.twitter.com/Tetm1S2fWM
『オーロラの彼方へ』や『バタフライ・エフェクト』などタイムリープ系映画が好きな人には楽しめるのではないでしょうか。
個人的にこの手の知的探究心を掻き立てられるような映画が大好物でして、Netflixを契約して早いうちにこの映画と出会ったのですが、もうそれからずっと好きです。
なんと言っても監督・脚本が『ロスト・ボディ』や『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』のオリオル・パウロですからね。
面白くないわけがないでしょ。
ちょっとSFは熱く語りすぎてしまいました。
続きまして、サスペンス・スリラー映画へ移りたいと思います。
「愛なき森で叫べ」
『愛のむきだし』の鬼才・園子温によるNeflixオリジナル映画。
実在の猟奇殺人事件にインスパイアされて描いたサスペンススリラー。
「愛なき森で叫べ」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月29日
自殺、家族と宗教、狂愛、自主制作映画、死体解体、実際の事件と過去作のセルフオマージュに園子温の自己投影と生死の実感を交えながら、トラウマによる幻影と暴力的な混乱による心理を錯綜させる地獄。
虚構の中で描かれる"虚構を超えるイリーガルな現実"に洗脳されろ。 pic.twitter.com/c16KFBTyZ9
とのことで一時期話題になっていましたよね、園子温がNetflixで映画を配信するって。
観たのはめちゃくちゃ最近なんですけどね、園子温の過去作が好きな方は好きだと思うし、園子温が苦手な方にとって苦手な映画なので万人にオススメできるような映画ではないのですが、これを紹介せずしてこのジャンルは語れないなということでトップバッターを務めていただきました。
「ぼくらと、ぼくらの闇」
親友同士であった少年らがある事故で仲違いし、少しずつ恐怖と狂気が互いの絆を引き裂いていく。
「ぼくらと、ぼくらの闇」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年9月14日
ある事故をきっかけに恐怖と狂気に蝕まれていく少年の心の闇を描いた青春映画。
忘れ去りたい過去の出来事と脳裏に刻まれるトラウマの記憶。
思春期という不安定さ、切迫感が募る心理状態は焦燥感を煽り立て、徐々に軋み崩れていく人生の歯車を巧みに表現している。 pic.twitter.com/rXiv6SRqDe
ジャンル的には暗めの青春ドラマなのですが、心が蝕まれていく姿やその後の精神状態などスリリングでスリラージャンルにねじ込んでみました(笑)
事件とトラウマ、その後の人生と派生していく闇は必見。
「パーフェクション」
将来を嘱望されながらも、母の介護のため夢を諦めた天才チェロ奏者を襲う悲劇を描いたNetflixオリジナル映画。
『ゲット・アウト』でヒロイン役を務めたアリソン・ウィリアムズ。
「パーフェクション」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年5月27日
行き過ぎた教育と求めすぎた完璧。
天才チェロ奏者とその恩師を取り巻く環境やその関係性をスリリング且つミステリアスに見せる独自の構成は粗はあるものの惹き込まれる魅力がある。
"完璧な人間などいない"、そして"作り上げられた完璧な奏者"を魅せる粋な演出に惚れた。 pic.twitter.com/woz9FcqT7H
なかなかのグロ描写がありますので、苦手な方は観ない方がいいかもしれません。
ちょっと気持ち悪くなる描写もあって、ご飯食べながら観てたんですが、ちょっと手が止まってしまいましたね(笑)
この映画は着地点がものすごく好きで、ネタバレになるので詳しくは言えませんが、完璧な人間はいないといったメッセージを残しつつも、その不完全である人間が完全となるようなラストに痺れました。
「ザ・ベビーシッター」
『チャーリーズ・エンジェル』シリーズのマックG監督が、ベビーシッターの恐るべき裏の顔を知った少年の運命をブラックユーモアたっぷりに描いたサスペンススリラー。
『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』のジュダ・ルイス主演。
「ザ・ベビーシッター」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年8月31日
歳上の女性に淡い恋心を抱く青春パートから一転、真夜中の過激なホーム・アローンと化す、ちょっぴり下品なスプラッターコメディ。
カルト儀式と生贄、死の窮地を乗り越えて子供から大人へと成長する。
死亡描写と台詞ひとつひとつに遊び心があり、テンポも良く楽しい。 pic.twitter.com/1abCmEMsep
Twitterにも書きましたが、淡い青春ドラマから一転、スプラッターコメディになるそのオチ幅とノリ、テンションのギャップが良い。
こういうの観ながらゲラゲラ笑える方にはオススメです。
さてさて、一応ジャンル別はこれで終わり。
ラストはヒューマンドラマです。
「キング」
ティモシー・シャラメがイングランド王ヘンリー5世に扮して主演を務めたNetflixオリジナル映画。
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ヘンリー四世』2部作や『ヘンリー五世』に着想を得た物語。
「キング」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年11月14日
シェイクスピアの戯曲を原作に、放蕩王子が王に即位し宮廷内闘争や戦争に翻弄されながら成長していく歴史ドラマ。
トロワ条約に帰結する百年戦争を背景に、素質と重責、権力と孤独、従者と敵、様々な問題に立ち向かう。
泥臭くも強かなヘンリー五世の王としての生き様を刮目せよ。 pic.twitter.com/Uo2w7n1fym
こちらも劇場公開作になりましたが、映像やスケールは映画館案件かと思われます。
シェイクスピアの戯曲の原型はほとんどなく、概ね脚色されたものとなってますね。
この時代背景にしては見易く作られていた点も評価していますし、脇を固める役者陣がいいです。
「7月22日」
『ジェイソン・ボーン』ポール・グリーングラス監督が、2011年7月22日に起こったノルウェー連続テロ事件を題材に描いた実録ドラマ。
「7月22日」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年3月15日
ノルウェー連続テロ事件を基にウトヤ島銃乱射事件のその後に焦点を当てた作品。
被害者遺族と犯人、事件の全容と背景、止めどない恐怖や不安や怒り。
事件は犯人が裁かれて終わりではないのだ。
ポール・グリーングラス監督の描く人間の品性、心情に訴える演出力や構成力が光る。 pic.twitter.com/kNKsldjb2q
『ウトヤ島、7月22日』で描かれた内容はこの映画では30分程度。
そこから被害者遺族や事件当事者のトラウマなどに焦点を当てたポール・グリーングラスの巧さが光る。
正直、『ウトヤ島』は僕には合わなかったのですが、この映画は染み入りましたね。
観る順番としては先に『ウトヤ島』を、その後に今作『7月22日』を観て、唐突に事件に巻き込まれる体験をしてその後を知るといった流れを作れば完璧ではなかろうか?
「最初に父が殺された」
アンジェリーナ・ジョリーが監督・脚本・製作を手がけ、クメール・ルージュ支配下のカンボジアで過酷な少女時代を送ったルオン・ウンの回想録『最初に父が殺された 飢餓と虐殺の恐怖を越えて』を映画化したNetflixオリジナル作品。
「最初に父が殺された」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年3月23日
ポル・ポト政権下のカンボジアで生き抜いたルオン・ウンの回想録を基にアンジェリーナ・ジョリーが監督を務め映画化。
クメール・ルージュによるイデオロギー、飢餓と虐殺の恐怖。
少女視点で見せることで政治と無関係に巻き込まれる地獄と無力さを痛烈に描いている。 pic.twitter.com/r0pQAFKN9z
アンジー、ここまで来たか!って感じですね。
ほぼほぼ実録なのでドキュメンタリーに近い感じで少女視点で描かれるのですが、もう凄惨なんて言葉すらも軽々しいくらい少年少女にとってトラウマなシーンが練りこまれていて。
ポル・ポト政権を事前に知っておいた方が見易いとは思いますのでWikipediaで十分なので調べてから観てみてください。
「マウトハウゼンの写真家」
強制収容所の囚人となった写真家が盗み出したネガ、そこにはナチスの悍ましい所業が写し出されていた。
「マウトハウゼンの写真家」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年6月2日
母国から国籍を剥奪されたスペイン人たちを収監するマウトハウゼン強制収容所での出来事を描いた実話。
囚人の写真家が盗み出したネガに収められた衝撃の真実。
文学『夜と霧』を彷彿とさせる凄惨な悲劇が生きる意味を問う。
この事実から目を背けてはならない。 pic.twitter.com/ASVOLRL9ye
脚色云々は別として、これがフィクションではなく実話というのだから衝撃だ。
ホロコーストでイメージするのはユダヤ人の迫害ですが、それだけではない事実は多々あります。
一枚の写真が持つ重み。
事実を映し出す写真が、映画という別の形で後世に刻まれる。
ホロコースト映画が好きな方は是非観てもらいたい映画です。
製作国別4選
どうしても、どうしてもこれだけはオススメしておきたい!
ということで、ジャンル抜きに僕が好きな韓国映画とインド映画からオススメ映画を4作品ずつ、ご紹介させていただきます(笑)
まずは韓国映画からいきます。
「オクジャ okja」
『殺人の追憶』ポン・ジュノ監督が、ブラッド・ピットの映画製作会社プランBとタッグを組んで手がけたNetflixオリジナル映画。
ティルダ・スウィントン、ジェイク・ギレンホール、ポール・ダノら豪華キャストが共演。
「オクジャ okja」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年5月25日
オクジャという新種の豚を媒体に、動物愛護と商業的思想、無知と名誉、家族と家畜、純粋無垢な少女と汚れた大人を対比的に見せる社会派ドラマ。
生きる上で必要な衣食住、特に食に関する豊饒性を切り取り、自然人類学と文化人類学の観点からある物事をメタ的に捉えた映画だ。 pic.twitter.com/Ab3EEsNg5M
Netflixオリジナル映画の中でも、この映画を観たいがためにNetflixに入ったところもあります。
韓国映画もといポン・ジュノ好きなので。
韓国映画にハマったきっかけが『殺人の追憶』ですからね、そりゃもうそこからずっと片想いですよ(笑)
また、ティルダ・スウィントンも好きな女優さんでして、これは観るしかないなと。
結果そこまですげぇ!とはなりませんでしたが(笑)それでもポン・ジュノの巧さには脱帽ですよ。
「記憶の夜」
誘拐された兄が19日間の記憶を失ったまま帰宅。
兄の様子がおかしいと気づいた弟が真実を探り始める。
「記憶の夜」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年5月6日
拉致された兄が19日間の記憶を失くしたまま帰宅。
そんな兄の様子がおかしい事に気付いた弟がその真相を探るミステリーサスペンス。
現実と虚構、記憶と事実、贖罪と真実、韓国映画らしい復讐と情念、そしてラストに切なさを持ってくる辺り、Netflixオリジナルの中でも秀作だ。 pic.twitter.com/vBNDRxYgr3
Twitterであまりいいねついてませんが…Netflixオリジナル映画の中でも秀作ですよ。
あらすじからわかると思うのですが、非常にミステリー要素が多く、色々と想像を張り巡らせるんですよね鑑賞中に。
それが良いか悪いかは別として、自然とそうさせる力がこの映画にはある。
やっぱり韓国映画はひと味もふた味も違うなといった印象です。
気になった方はTwitterのRT&いいねよろしくお願いします(笑)
「サバハ」
新興宗教の取材を生業とする牧師が追う新たな宗教団体。
そこには恐ろしい秘密が隠されていた。
「サバハ」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年6月1日
『母体で私の脚を食べて生きた"それ"は私より10分早く生まれた』
映画「哭声 コクソン」で描かれた人間の根底にある闇と相似を成す人間の煩悩。
キリスト教ではなく"悪鬼と天部の四天王"を主とした仏教へと落とし込んだ宗教ホラーだ。
これは面白い。新興宗教の深淵を刮目せよ。 pic.twitter.com/NROxDZRDsk
オカルトテイストな宗教スリラー映画なのですが、まあ物好きは好きでしょこういうの!って感じで全然万人受けを狙ってないところが好印象(笑)
なんならこういうの好きですが?とまんまと引っかかってしまう始末。
オカルトにありがちな不明瞭で曖昧な背景設定に、宗教的な構造を用いることで深みが増し、その上でリアリティをも付与するという二段構えの徹底度。
信仰心と神に対する不信感、そこに面白みを見出だせたならきっとハマります、この映画。
「鋼鉄の雨」
北朝鮮のクーデターにより一触即発の状態に陥った朝鮮半島を舞台に、戦争を阻止するべく奔走する男たちの戦いを描いた韓国製サスペンスアクション。
「鋼鉄の雨」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年4月4日
北朝鮮のクーデターにより緊張が走る朝鮮半島。
南北問題を題材とした政治劇と暗殺部隊との銃撃戦、南北開戦を止めるべく奮闘する偶然にも同じ名前を持つ北の諜報員と南の外交官の異色のバディもの。
多ジャンルを網羅し、Netflixオリジナルだからこそ描ける究極のエンタメ映画だ。 pic.twitter.com/ENcG0g6Feg
こちらもTwitterであまりいいねついてませんが、めちゃくちゃ面白いからなっ!
『アシュラ』で共演したチョン・ウソンとクァク・ドウォンの熱演、『JSA』や『工作 黒金星と呼ばれた男』『PMC ザ・バンカー』のような南北の友情と一触即発感。
そしてポリティカルスリラーとして魅せるエンタメ性。
これを観ずしてNetflixオリジナル映画を、韓国映画を語れるのか!?
あ、これは言いすぎました。
でも本当に劇場公開すべき映画ですよ。
もうとりあえずNetflix契約してるなら観てほしい。
Netflixオリジナル作品ではないのですが、Netflixにはインド映画が多数配信されています。
ということで、ここからはインド映画をご紹介させていただきますね。
「地上の星たち」
問題児扱いされてばかりの空想好きな少年が全寮制学校で美術教師と出会い、その豊かな才能を開花していく。
「地上の星たち」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年8月1日
独創と秩序、個性の尊重と規律。
周りから理解されない孤独感と疎外感に押し潰されそうになる失読症の少年の干ばつした心に潤いを与え、空のキャンバスに自由な心で描かせる美術教師の存在。
子供たちには能力と可能性と夢がある、希望と輝きに満ちた地上の星たちなのだ。 pic.twitter.com/rAyO0TL7vg
観た直後、なんていい映画なんだ…と泣きましたね。
アーミル・カーンがまたずるい。
『シークレット・スーパースター』みたいに子供の心を掴んで個性を伸ばしてくれるんですよ。
映画としての構成は上手いと手放しで褒められるものではないのですが、ガンガンと心を揺さぶってきて。
インドの社会、学校教育にメスを入れ、教育の在り方を熟考させる本当に素晴らしい映画。
「オーマイゴッド 〜神への訴状〜」
ムンバイで神像を扱う店を経営する無神論者の男がある日、大きな地震によって店を失う。
天災は保険の対象外で、怒った男は神を訴えることに。
「オーマイゴッド 〜神への訴状〜」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年8月28日
無神論者の男が天災に遭い、神を訴える法廷劇。
"宗教を創ったのは人間"という神の言葉、神自身が矛盾を肯定していく。
多宗教が存在するインドで宗教に真正面から切り込み、誤った信仰心に警鐘を鳴らす。
信仰とは人を愛し神を信じる心で行うものなのだ。 pic.twitter.com/pQYst8ifC0
この映画の面白いところは宗教的な側面もそうなのですが、無神論者の男の前にだけ神が姿を見せること。
そこに宗教と信仰心の本来あるべき姿が掘り起こされる。
韓国映画『シークレット・サンシャイン』やカナダ映画『神のゆらぎ』、ポール・シュレイダー監督作『魂のゆくえ』など、信仰心の揺らぎがテーマにある映画は多数存在するが、その中でも異質。
多宗教あるインドならではの宗教観も窺い知ることができて一見の価値はあります。
「ビジョン」
警察署長官の息子が行方不明になり、ある男に容疑をかけられる。
しかし、彼にはアリバイがあった。
「ビジョン」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年11月8日
キャンプ中に盗撮され脅された娘が誤って殺してしまった相手は警察署長官の息子だった。
かけがえのない家族の為なら何でもする。
偽装工作をする家族と息子の失踪を探る警察の攻防。
真実を覆い隠す事実、虚構の物語を現実に変える策。
善悪の境界線を濁すクライム・サスペンス。 pic.twitter.com/SM908jOGma
Netflixでのタイトルは原題『DRISHYAM』。
あらすじは真逆で、本来は倒叙ミステリー。
犯人は冒頭で明らかとなり、どうやって警察署長官を騙せるか?を楽しむ内容なので、謎解き目的であらすじだけを読んで観ると拍子抜けしてしまうので注意。
ある視点において『容疑者Xの献身』を彷彿とさせる。
そこがこの映画を好きな理由の一つかもしれない。
『容疑者Xの献身』同様に、劇中で善悪の判断基準が揺らぐことで鑑賞者側にとっての善悪の倫理観を思惟させて自ら顧みる構造となっているのが巧い。
客観的な善悪ではなく、「もし自分が親の立場であったら?」と主観に訴えかける演出は流石だ。
恐らくインド映画のサスペンスではベスト。
「レインボー」
憧れの映画スターならきっと弟に目の手術を受けさせてくれるはず。
少女は盲目の弟の手を取って旅に出る。
「レインボー」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年8月23日
サルマン・カーン大好きな盲目の弟とシャー・ルク・カーン大好きな弟想いの姉が、目の治療をする為に旅に出る姉弟の情愛に満ちたロードムービー。
白砂と青空、インドの情景に彩を飾る歌とふたりの笑顔。
踏み出したその足は祈りを紡ぎ、握りしめたその手は希望を手繰り寄せる。 pic.twitter.com/3jfnrzOUy2
インドでも神格化されている映画スターのサルマン・カーンとシャー・ルク・カーン。
弟思いの姉が姉弟ふたりで旅に出るロードムービー。
もうこれだけで泣けてくるんですけど。
祈りは生きてる。希望は捨てるな。
映画大国インドにおける映画の存在は娯楽を超えて人々の支えになっているのだと思うとその重要性に気付かされる。
インド映画に偏見があったり、観たことがないという方も、姉弟愛に満ちたロードムービー感覚で観てほしい。
他にも、韓国映画『アジョシ』のインド版リメイク「ロッキーハンサム」や、同じく踊らないインドの代表作的な位置付けにあるインドのサスペンス映画「女神は二度微笑む」なども捨てがたいですよね!
既に配信が終了してしまった、韓国映画『悪魔は誰だ』のインド版リメイク「真実を知る者」や、同じく踊らないインド映画「壊れた魂」などと同様に、Netflixオリジナル作品ではないので配信が終了する可能性もあります。
興味がございましたら早めに鑑賞されることをオススメします。
もう一度言っておきます。
興味がございましたら早めに鑑賞されることをオススメします。
最後に、変わり種映画を。
「ジャックは一体何をした?」
「ジャックは一体何をした?」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2020年1月22日
刑事が猿を尋問するデヴィッド・リンチ監督による17分の短編ノワール。
噛み合わない取り調べ、雌鶏との悲恋を語る猿、種族を超える愛の炎の輝き。
一貫してリンチリンチした世界観に台詞の行間を読まされる心地よさと不明瞭さが融合し、想像力を掻き立てられる。 pic.twitter.com/TqFjZ2Y6Pc
そろそろみんな忘れてる頃だろうと思いまして、挙げてみました(笑)
あのデヴィッド・リンチがNetflixでショートフィルムを作ったと話題になりましたね。
17分の中でリンチが猿に取り調べをするという内容なのですが、リンチの頭の中が心配になります。
「ムンバイのバイオリン弾き」
「ムンバイのバイオリン弾き」観た。
— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年11月10日
バイオリン奏者が帰宅途中の駅で見知らぬ男から仕事の依頼を受ける。
バイオリンの旋律に揺さぶられる感情。
不穏な空気までも飲み込む圧巻の独奏とひときわ異彩を放つ余韻に圧倒的な映画表現。
"芸術は日常生活で汚れた魂を洗う"
掘り出し物の傑作に出会った。 pic.twitter.com/7rLHGmUSS1
こちらはNetflixオリジナル作品ではありませんが、こういった規模の映画もNetflixでは配信されています。
超低予算ながら、何とも言えない余韻に浸れるインド映画。
インド映画は歌って踊るだけという概念をぶち壊してくれる真っ当な映画であり、こういう映画はなかなか作れないぞ?といった内容で、掘り出し物ですね。